
来年4月から2年間、食料品の消費税が8%から1%への引き下げが検討されています。この食料品が1%に減税されることの影響を考えていきたいと思います。
以前の記事でお伝えした通り、消費税の納税額は、基本的には売上時に「預かった消費税(仮受消費税)」から、仕入れや経費の支払時に「支払った消費税(仮払消費税)」を差し引いて計算します。
売上高が5,000万円以下の「簡易課税適用事業者」や、1,000万円以下の「免税事業者」であれば制度上の損得が生じることもありますが、原則として消費税そのもので「得をする」「損をする」ということはありません。
しかし、普段の取引は税込金額で行われるため、「消費税をいくらもらって、いくら払っているのか」を普段から強く意識している方は少ないかもしれません。例えば、値引き交渉をして安く購入できた場合、それに伴って支払う消費税も少なくなっているのですが、そこまで意識が回ることは稀でしょう。この減税で、特に大きな影響を受けるのが飲食店です。食料品の税率が1%になると、飲食店では「納税額が急に増えた」と感じるはずです。なぜなら、飲食店はお客様から料理の提供対価として「10%」の消費税を預かる一方、食材の仕入れ時には「1%」の消費税しか支払わなくなるからです。仕入れ時の税率が8%から1%に下がることで、差し引ける消費税(仮払消費税)が減少し、結果として国に納める税額が増加します。
決算時に慌てないよう、毎月の試算表などで、資産科目の「仮払消費税」と負債科目の「仮受消費税」の差額(納税予測額)をこまめに確認しておくことをおすすめします。
なお、定期購読の新聞代の消費税は、8%のままですのでご注意ください。
常務理事 中山 孝浩
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